十和田市現代美術館は、インバウンド対策としてウェブサイトを改修するにあたり、全面英語化とミラーサイトの徹底を決めていました。ところが、館内には担当がなく、明確な翻訳体制は確立されていませんでした。「Honyaku Cloud」の導入により日英翻訳の依頼や修正作業の効率が上がり、納品速度も早くなり、リニューアルから1年以上経った今も弊社が完全なる日英ミラーサイトの管理・維持を継続しています。
2018年に10周年を迎える十和田市現代美術館ですが、英語翻訳に取り掛かる前の段階として今までの常設作品や企画展等を含む活動の和文データの情報整理とそのアーカイブ化から始めました。「整理整頓」をモットーに、対象のデータを俯瞰して初めて全貌が見え、そこから英語化のニーズが浮き彫りになりました。
弊社はこのような翻訳戦略を踏まえて、ニュース記事やWebページ、プレスリリース、チラシ、パンフレット等といった文書の英文化を継続して担当しています。Honyaku Cloudの導入により、美術館のニーズに沿ってこういった日英併記の資料を共有・構築できる仕組みをお作りしております。翻訳依頼とその進捗管理を、見やすい翻訳管理ダッシュボードで一元管理する仕組みを美術館独自のニーズに合った形で開発しました。今では、十和田市現代美術館のスタッフはソフトをインストールしなくても普段使っているブラウザーからワンクリックで翻訳を受注し、今までの翻訳案件を翻訳アーカイブで一望できます。また、弊社では、芸術関連の専門用語や固有名詞を登録していくための用語集を開発しました。さらにHonyaku Cloudの一環として、美術館側と簡単に話し合いができるコミュニケーション用の通信ツールを導入しているため、弊社は瞬時に対応することができます。このように、一つの場所で箇所翻訳依頼・資産の一元化、翻訳時間の削減と質の向上に繋げつつ、美術館スタッフへの負担を減らすことに成功しました。